ふぐ
日本のFUGUは安全で美味しい

「国際ふぐ協会」会報 Vol.57

会員の皆さん
 
皆さん、こんにちは、代表の古川です。
 
オリンピックも開幕し、日本人選手の活躍に胸躍る日々ですが、
外国人の選手たちも頑張っており、感動と勇気を与えてくれています。
それにしても外国人や海外メディアに向けて、
日本得意のおもてなしが行き届かないので誠に歯がゆい思いです。
 
一方、東京のコロナ患者は増え続けておりますが、
間もなく私も2回目のワクチンを接種ができるので、
秋以降の海外渡航への期待も高まってきました。
 
<活動>
 
1.  日本国内のフグ免許統一について寄稿しました内容が、
大日本水産会が発行する水産総合月刊誌『水産界』8月号に掲載されました。
 
先日TV取材を受けたときのエピソードや各地域で異なるフグ免許制度、
日本のフグ免許統一の経緯、交雑フグ問題、経済面などについて言及しています。
 
私自身、福岡県、山口県、神奈川県のフグ免許をもっていますが、
東京都ではフグの処理ができません。
現在東京都ではこのような問題も話し合われています。
 
それでも長く続いた習慣を変えるということは難しいものでしょうか?
国内最大のフグ消費地の大阪府では6月に食品衛生法の営業許可による改正が行われて、フグ処理登録者は無期限だったのが最大6年に変更となりました。
但し、肝心のフグ免許制度は様子見の状態で、今秋に行われるのは講習会のままのようです。
また関東の千葉県、神奈川県も東京都食品安全審議会の結果を注視しているのか、
まだ結論が出ておりません。
 
結局、47都道府県全てフグ免許制度が確立されるのは来年度以降の試験にずれ込むと思います。
 
2. 令和3年度日本産水産物海外プロモーション活動
日本政府は2030年までに5兆円(水産は1.2兆円)とした輸出目標を実現すべく、
今年度、国際ふぐ協会が申請していたシンガポールとマレーシアのプロモーション事業について、
昨年に引き続き認められました。
 
理由は、シンガポールについてはフグ可食全部位の解禁に道筋をつけたこと、マレーシアについてはさらなる販路拡大を期待されていることだと思っています。何れにしろ真面目に活動して良い結果を出すことが重要でありますので、関係各所と詳細を詰めていきたいと思います。
引き続き皆様のご協力もお願いしたいと存じます。
 
3. 下関ふくの歴史
下関ふく連盟の顧問で元下関唐戸市場社長の松村氏より、魚市場時代の回想録をいただきました。
昭和から平成のフグにまつわるお話です。
 
・北朝鮮からの狙撃され船員が亡くなられた松生丸事件、
・坂東三津五郎さんのフグ肝中毒死、
・フグ養殖のはじまり、
・アメリカフグ輸出等々が綴られていて大変勉強になりました。
日本やフグ業界に勢いのある時代で大変だったでしょうが、羨ましくもあります。
松村さんご本人に了解いただいておりますので、
ご興味のある方は事務局までご連絡ください。
 
4. 外国フグ料理
Pufferfish in Foreign Cuisineです。
今回の外国式フグ料理は中国の「白湯河豚」です。
This foreign Fugu dish is Chinese "slow-cooked Fugu."
 
作り方:
先ずはメフグの内臓を除去して綺麗に水洗いします。生姜とにんにくを鍋に入れて炒めます。
フグを鍋に入れて砂糖、塩、濃口醤油、白ワインを入れ、
30分煮込んだ後、汁を集めて鍋にするそうです。
 
中国では「河豚」と書く通り、主に河川、汽水域に生息する「メフグ」をよく食べます。
天然物では皮や内臓に毒がありますので、
現在中国政府は陸上で養殖されたメフグとトラフグのみに食用許可が出ています。
ただ日本からは1尾も輸入しておりません。
逆に日本に大量の中国産のトラフグやシロサバフグが輸入されています。
不平等にもほどがあり、この現状が起きているのが不思議でしょうがありません。
話が逸れてしまいましたが、
中国では昔からこのようなメフグを煮込んだものが代表的なフグ料理と聞きました。
 
引き続きどうぞ宜しくお願い致します。
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