事業概要
事業名 | 「日本産ふぐの輸出拡大プロモーションinマレーシア」 |
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実施日 | 2022年10月17日(月)~10月19日(水) |
主催者 | 水産物・水産加工品輸出拡大協議会 |
事務局 | 国際ふぐ協会 |
受託者 | エグジビション テクノロジーズ(株) |
委託業務 | マレーシアに於いて実施される日本産ふぐの輸出拡大のプロモーション業務全般 プロモーション食材の収集、輸出、サンプル配布、会場手配、告知、アンケート配布・回収、集計、資料作成 |
事業目的 | 水産物・水産加工品輸出拡大協議会主催、国際ふぐ協会運営により、マレーシア首都のクアラルンプールにおいて、高級レストランJAPAS及びISETANジャパンフードエリアに於いて、日本産フグと旬の魚の認知拡大のプロモーションを実施した。現地の中華や和食レストランにサンプルを直接持参し、フグのメニュー化にチャレンジしていただけるよう訪問活動も実施した。 |
事業内容 | 1)プロモーション・イベント マレーシアにおけるフグ等の輸出拡大のため、現地のレストランオーナーやシェフ、サプライヤーをはじめとする関係者を招聘しフグ職人による実演と日本産フグと旬の魚(マグロ、カキ)の試食会を実施。味、安全性、流通等に係るアンケートを実施する。 2)消費者マーケティング活動 フグ、マグロ、ウナギのサンプルをマレーシアの一般消費者に試食提供し、アンケートを実施する。 |
成果 | バイヤー61店へのPR活動、レストランでの試食により、約3,000万円の成約を見込める成果を得た。 |
事業報告
1. レストランでの試食会
- 場所
- 「Japas by Jeff Ramsey」
- 実施日
- 10月17日(月)
- 実施内容
- 会場の JAPAS は クアラルンプール 中心部を望む眺めの良いレストランで、バイヤーが落ち着いて試食、商談をいただくことに適した施設です。窓をフルオープンにできるので、コロナ禍においても安心な開放的な施設です。シェフ兼オーナーであるJeff氏は、日本のミシュラン星のレストランで修業をされた経験を有し、創作寿司メニューが特徴のファイン・ダイニングです。高橋大使もよくご利用される先であると伺いました。店内の装飾、マイクやモニターの設営、プレゼンやVTRのチェック、食材の準備、通訳との打合せ、VIPを含む受付やアンケートの手配や段取り等、出来る限りSENDOICHIスタッフと当会メンバーで取り組み、効率的な運営に努めました。
- 実施の様子
- 使用原料・メニュー
宮崎産及び⻑崎産の養殖トラフグ、北海道産マフグ、北海道産カキ・愛媛産マグロ
ウエルカムドリンク:冷たいフグひれ酒(京都:佐々木酒造)
揚げ:フグ唐揚げ
乾杯酒:冷たいフグヒレ酒(山梨:太冠酒造株式会社)
熱燗:フグヒレ酒
生食:生カキのサンバルソース・マグロ
刺身:フグ刺身、フグ皮湯引き
薬味:下関小ネギ、紅葉卸
寿司:フグ白子ソースしゃり外巻き
シェフオリジナル:フグの春巻き
焼物:フグ一夜干し- サンプル試食メニュー
- 実施結果
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≪試食者から寄せられたコメント≫
・フグを始めて食べたけど、美味しかった。料理方法がたくさんあるので面白い食材。
・フグはマレーシアでウケると思う。
・5 年前まではフグを扱っていたが、今回再度扱いを考えるきっかけとなりました。
※当時は、味と価格がマッチしていなかったようです。
・日本酒も流行ってきている。フグはお酒に合う。
・ファイン・ダイニングでは中華系のお客様がほとんどで、OMAKASE が大流行している。
・フグは全然怖くない。そんな人はそもそも食べにこない。
・以前フグは全然ダメだったけど、環境は変わってきている。
・フグは美味しい。クアラルンプール で扱うお店も増えると思う。
・刺身が最高、他にない食感。・お客が中華系なので、ヒレ酒も喜ぶだろう。
・フグは高い。普通の店では扱えない。
・日本の文化が感じられる食材で、ゲストに喜んでいただける食材だと思います。
・毒がある、だけど美味しく食べられる。なんてユニークな食材なんだろう。
・マレーシアでしか日本のふぐがたべられないことに驚き。これは、大きな差別化のポイントです。
ぜひマレーシアの特徴としてアピールしたい。政府は、このことを知っているのかな?
・事前情報と食べてみた感じが、全然違いました。美味しいし、しかも安全なんですね。
2. バイヤー訪問活動
- 日程
- 10月18日(火)~19日(水)
- 訪問先
- The Regent
ISHIN JAPANESE DINING
YUZU
SOU創
M公館
Yoshinari Restaurant
KURIYA - 活動写真
総括
まず初めに、水産物・水産加工品輸出拡大協議会主催による日本産フグの輸出拡大プロモーションを現地・クアラルンプールで実施できたこと、心より感謝いたします。JETRO、在マレーシア日本国大使館には、多大なるサポートもいただきましたこと、重ねて感謝を申し上げる次第です。
日本の報道によると、マレーシアは政治不安などで経済が伸び悩んでいるとの印象でしたが、街や人々にはエネルギーが溢れ、レストランも活気が感じられ、資源も豊富なマレーシアは今後も成長性を有する国であると感じました。2017年に訪問した際と比較すると、日本食や日本酒の理解が進んでいること、現地のシェフが立派に日本食を提供していること、OMAKASE料理が人気で本物の日本食を好むように変化していることを感じました。
日本産フグの現状としては、日本食レストランでフグを使用はされているが、予約だけの提供に限られており、輸出が少量にとどまっているようでした。この状況を打開し、輸出拡大につなげていくためには、フグ料理を広く認知させること、現地料理人へフグ調理技術提供をすること、中華レストランでメニュー化すること、お正月料理のイーサン向けのフグ提供を根付かせること等が考えられます。日本のフグ料理チェーン店の各社との情報を共有し、マレーシアへの新規出店も提案したいと考えています。
日本の水産物については、寿司を通じて提供していけば、ハラル規制が少なく、生食が徐々に浸透してきていることから、市場性を有すると感じられました。
今後については、在マレーシア日本国大使館・高橋特命全権大使及びJETROクアラルンプールからも国際ふぐ協会へご協力をいただけるとのことですので、日本産フグブーム、日本産水産物ブームを呼び起こすことができ、輸出拡大につなげることができるよう地道に、真摯に活動を継続していく所存です。